肌内部で起きる老化伝播を解明
(株)資生堂(東京都中央区、魚谷雅彦社長)はこのほど、国際医療福祉大学医学部などとの共同研究により、加齢に伴って肌内部に形成される老化した細胞が、周囲の細胞の機能を低下させ、肌の加齢変化を引き起こす(老化の伝播)ことを確認したと発表した。
新たに開発した電子顕微鏡解析技術を用いて、細胞の微細な形状まで観察することに成功。同技術によって真皮を解析したところ、若齢者の真皮の細胞は多数の突起を伸ばしているのに対し、高齢者の真皮中には、突起を失い、形状の変化した細胞が観察された。細胞を用いた実験の結果、老化した細胞は、因子を分泌することで、周囲の細胞に悪影響を及ぼすことが確認されたという。