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粉末プロテインを溶けやすく 東洋新薬、シェーカー不要にする製剤技術で特許取得

 粉末プロテインを溶けやすくする製剤技術を開発した㈱東洋新薬(本部:佐賀県鳥栖市、服部利光社長)が、同技術について特許権を取得した。粉末プロテインを摂取する際に一般的に使用するシェーカーを不要とする技術。特許を生かし、新しいタイプの粉末プロテインの商品開発を健康食品など食品販売企業に提案する。

 同社がきのう19日発表した。取得した特許の番号は第7549926号、発明の名称は「造粒物及び造粒物の製造方法」。同社が開発した、粉末プロテインをシェーカー不要で溶けやすくする製剤技術「イージーパウダー」に関して特許権を取得した格好だ。今月4日付で登録された。

 タンパク質を補うプロテインは今、利用者層が一般のシニア世代にまで広がりを見せている。その中で粉末プロテインは、タンパク質の摂取量を調整できることもあって「よく利用されている」と同社。

 ただ、「溶けにくいという課題があり、(溶かすために)シェーカーを使用したり、粉末と牛乳や水などを入れる順番を工夫したりといった方法があるが、手間がかかるというデメリットがあった」。そうした「溶けにくさ」の課題を解消するため、大麦若葉末などの天然物を粉末青汁として造粒する製剤技術に関する知見を使い、「イージーパウダー」を開発したという。

 OEM・ODMメーカーの東洋新薬は近年、粉末プロテイン製品の受託開発・製造に力を入れている。長年の粉末青汁製品の受託開発・製造で培った顆粒製品の味づくりに関するノウハウをはじめ、製造・品質管理体制や商品開発力などを生かせる強みがある。

 2022年には東京支店内に製品開発ラボ(クイックラボ渋谷)を設置。鳥栖市に置く本部と同等の試作開発体制を都内に構築し、粉末プロテインなどの製品開発を顧客と共にスピード感をもって進められる体制を整えた。

(冒頭の写真:イージーパウダー技術を適用した粉末プロテインのイメージ/文中の写真:従来品とイージーパウダーの溶けやすさ比較。いずれも東洋新薬の報道発表資料から)

関連記事:東京・渋谷にある商品開発ラボの意義 新たな体験「目の前で作り、目の前で試す」

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