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生コーヒー豆クロロゲン酸巡る新知見 小腸での脂質吸収抑制、オリザ油化が報告・特許出願

 生コーヒー豆の抽出物(エキス)に含まれるクロロゲン酸の脂質吸収および代謝に関わる機能性について、食事から摂取した脂肪が脂質に分解されて小腸から吸収されるのを抑える働きを持つ可能性のあることがわかった。生コーヒー豆エキスの原材料販売を20年以上手がけるオリザ油化㈱(愛知県一宮市)が小腸モデル細胞を使った研究で明らかにし、10日、発表した。特許出願も行ったという。

 発表によると、今回の研究では、生コーヒー豆に由来するクロロゲン酸の脂質吸収抑制作用を検証した。分解された脂肪酸の腸管細胞への取り込みと、トリグリセリドへの再合成を調べるため、小腸粘膜を模したCaco-2細胞レイヤーをメンブレン(人口膜)上で作成。その上で、脂肪酸のオレイン酸と、クロロゲン酸を含む培地をレイヤー上に入れ、レイヤーを介してメンブレン上に移行したトリグリセリドの量を測定した。

 その結果、クロロゲン酸の添加によって実験開始24時間後に移行したオレイン酸由来のトリグリセリド量は減少した。この結果について同社では、「クロロゲン酸は、①オレイン酸の腸管壁への吸収を抑制、②オレイン酸からトリグリセリドへの合成抑制、または③トリグリセリドを運ぶカイロミクロンの合成を抑制している可能性が考えられる」と考察している。

 同社は以前、生コーヒー豆に由来するクロロゲン酸の脂肪代謝促進機能について、肝臓の脂肪代謝律速酵素であるカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ(CPT)の発現促進機能があることを突き止め、特許を取得していた。

【石川太郎】

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