独自イソフラボンで新特許
ニチモウバイオが取得
ニチモウバイオティックス㈱(東京都港区、天海智博社長)が独自の麹菌発酵技術で生産、原材料販売を手掛けるアグリコン型イソフラボンについて、先ごろ、新たな特許が成立した。子宮内膜に対する働きに関するもので、京都府立医科大学との共同研究で明らかにした知見に基づき特許出願していた。同社が20日、発表した。
発表によると、同社製アグリコン型イソフラボンにかかわる新たな特許は先月30日付で登録。「子宮内膜症改善用組成物およびその製造方法」を発明名称とするもので、特許番号は「第6985656号」。2017年2月、京都府立医科大と共同で特許出願していた。
同大との共同研究では、ヒト子宮内膜症間質細胞や子宮内膜症マウスモデルに対する同社製アグリコン型イソフラボンの有効性を検証。その結果、子宮内膜症間質細胞の増殖や炎症が、エストロゲン受容体β(ERβ)およびNFkB(エヌエフ・カッパー・ビー)経路を介して抑制された一方で、正常子宮内膜に対しては細胞増殖の抑制は認められなかった。また、子宮内膜症モデルマウスに、同素材を0.6%添加した餌を1週間投与したところ、のう胞(嚢胞)個数や嚢胞重量の抑制が確認されたという。
こうした働きが見出されたことについて同社では、「当社独自の麹菌発酵技術によって付加されたものと考えられる」とコメント。今回の研究では、配糖体型のイソフラボンや、イソフラボンの代謝物であるエクオールでは、同様の機能は確認されなかったという。