温熱蒸気とユーカリ香気成分の吸収で黄色ブドウ球菌が減少
花王(株)(東京都中央区、澤田道隆社長)は5日、温熱蒸気とユーカリの香気成分の吸収により、鼻腔内の黄色ブドウ球菌が減少することをヒト試験によって確認したと発表した。研究は、帝京大学ちば総合医療センター耳鼻咽喉科・鈴木雅明教授の協力の下で実施した。
試験は、健常な男性を対象に実施。無香のカップ状蒸気発生具を使用した無香品群(23人)と、ユーカリオイル含有香料を添加したカップ状蒸気発生具を使用した賦香品群(23人)の2群に分けて、並行群間比較試験を行った。1日2回、それぞれ10分間、鼻から蒸気を吸入する方法によって2週間にわたり継続使用した。
鼻腔の粘膜から粘液を一定量採種し、使用前後の菌量の変化を測定した。黄色ブドウ球菌を保菌していた人を対象に解析した結果、上咽頭と中鼻道の黄色ブドウ球菌の量が減少したと報告している。