消費者支援機構関西、興和に対する「申し入れ」を終了
このほど、適格消費者団体の消費者支援機構関西が、興和㈱(愛知県名古屋市、三輪芳弘社長)の販売する健康食品『カンゾコーワドリンク』、『カンゾコーワ粒』の表示に対して行っていた「申し入れ活動」を終了していたことが分かった。
同団体は2020年9月3日付で、同社の商品2品が容器・包材に、「『飲み会』を科学する11種類の成分」、「飲む前&後のPOWER」などと表示していることを問題視。また、ウェブサイトで「医薬品メーカーが飲み会を科学しました」、「飲むぞ!行くぞ!Kanzo!」などとする表示に対しても改善を申し入れていた。
これに対して興和は、商品ラベル・包装に「清涼飲料水」(『カンゾコーワ粒』は「栄養補助食品」)と明記し、販促資材には「栄養バランスをサポートする清涼飲料水です」の注意書きを記載しているなどと説明し、同製品がアルコールを分解する、二日酔いを防止・緩和する効能効果を持つ医薬品であるかのような誤解を消費者に与えないように、措置を講じていると主張する一方、「(同団体の)指摘を受け止めて、消費者に対し、より適切な情報を提供できるように、商品ラベル・包装や販促資材などの変更を検討する」としていた。
消費者支援機構関西によると、興和は、カンゾコーワ公式ウェブサイトの変更を行い、「飲み会を科学する」など、同団体が問題を指摘した表示・広告の使用を停止したという。商品ラベル・包装には依然として、「飲み会を科学する」などの表示があるものの、同社は商品ラベル・包装などの表示変更についても検討を進めており、変更時期は製品の販売状況を見極めて決定する予定と表明したとしている。
同団体は5月7日付の書面で、興和の三輪芳弘社長宛てに活動終了通知を送付している。通知では、「申入れ活動は一旦終了するが、今後も消費者の誤認を招く広告表示があると判断した場合は申入れ活動を再開する」としている。