消費者庁へ薬理学者からの提言 「試験用量と製品用量」薬理学に基づいた分かりやすい指針を
「6.30措置命令」をめぐり業界が動揺している。これは、今年6月30日に消費者庁が九州の通販会社に行った措置命令で、対象となった2商品以外でも、同一の成分、同一の論文を採用した届出に対して、その根拠の見直しを求めるという消費者庁として過去にない異例の措置を取ったことによる。対象商品は88件にも及んだ。
そのうちすでに、85件の製品が届出の撤回を申し出ているが、3件の製品については、2社が撤回を拒否している(8月24日消費者庁発表)。
東京大学名誉教授で「食の信頼向上をめざす会」代表の唐木英明氏と日本獣医生命科学大学名誉教授で元ASCON科学者委員会委員長の鈴木勝士氏は、このような混乱した業界の実情を見かねて、何が問題だったのかを薬理学者の立場から詳細に検証し、その解決策の一端を示し、試験用量と製品用量の関係について消費者庁が薬理学に基づいた分かりやすい指針を示すよう提言している。