消費者庁、AIとの付き合い方を周知へ
<健康支援サプリによる食生活管理、高齢者の見守りなど>
消費者庁は14日、デジタル技術の発展に伴って、幅広い分野で利用が進んでいるAI(人工知能)について、消費者が上手に利用するためのポイントを整理した報告書を決定した。
報告書は「消費者のデジタル化への対応に関する検討会 AIワーキンググループ」が取りまとめた。今後は、AIの基礎知識や利用時の注意事項をまとめたハンドブックなどを用いて、各年代の消費者に周知する考えだ。
民間を中心に、AIを用いた新たなサービスが始まっている。報告書では、利活用の事例として、健康支援サプリによる食生活の管理、子どもや高齢者の見守り支援、スマートスピーカーによる家電操作、帰宅時間の予測に応じた空調・家事の自動化などを挙げた。消費者の利便性が向上する一方で、誤認識によるミス、プライバシーの侵害といったリスクもあるとしている。
また、消費者にとって、AIが得意なことと不得意なことを理解することが重要と指摘。利便性とリスクのバランスを取った消費者への周知が必要と提言した。
これを踏まえて消費者庁では、AIの基礎知識、利用時の注意点などをまとめたハンドブックやリーフレットを用いて、消費者への周知に乗り出す方針を示している。