消費者契約検討会、解約に伴う「平均的な損害の額」を議論
消費者契約法改正の方向性を検討する消費者庁の「消費者契約に関する検討会」は6日、解約に伴う「平均的な損害の額」の立証負担軽減策について議論した。
事業者は解約料を定めることが可能。一方、消費者契約法で「平均的な損害の額」を超える損害賠償を消費者に請求できないと規定している。ただし、消費者に立証責任があり、事業者側の情報開示を抜きに、解約料の算定根拠に関する情報(売上や原価など)を入手することは困難な状況にある。
消費者の立証負担を軽減するため、消費者庁は、解約料が「平均的な損害の額」を超過していないという根拠について、事業者が説明する「努力義務」規定を設ける案を提示した。
また、「平均的な損害の額」の算定に用いる情報について、「営業秘密の保護」の在り方も検討した。
同検討会は、今夏に結論を取りまとめる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時中断を余儀なくされた。このため、9月以降も引き続き検討する。