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海外製のクリームで重篤な皮膚障害 国セン、使用を中止するよう消費者に注意喚起

 (独)国民生活センター(国セン、山田昭典理事長)は13日、東京事務所(東京都港区)で記者会見を開き、ほくろなどが取れるという海外製のクリームを使用して重篤な皮膚障害が発生しているとして、使用を中止するよう消費者に対して注意喚起した。

<強アルカリ性のクリームで皮膚に化学熱傷>
 
 今年6月、国センの「医師からの事故情報受付窓口」(ドクターメール箱)に、SNS上の広告を見てインターネット通販で購入した、ほくろ、いぼ、しみなどがとれるという海外製の「点痣膏」(中国読みでディエンジーガオ)というクリームを顔のほくろにつけたところ、化学熱傷を負ったという事故情報が寄せられた。
 また8月に、「点痣膏」について消費生活センターからテスト依頼が2件あり調べた結果、薄い灰色のクリームでpH14の強アルカリ性、皮膚に付着すると重篤な皮膚障害を、眼に入ると重篤な眼障害を引き起こす恐れがあると考えられたとしている。また「点痣膏」の容器や外箱には、事業者や主要成分、使用方法などの情報が中国語で記載されており、日本語の表示は見られなかったという。

<個人輸入で日本国内向けに販売>

 同センターが「点痣膏」を購入したサイトの表示を確認したところ、「濃縮ほくろ・いぼ取りクリーム」として販売され、効果や用途、使用方法などが記載されていた。「痛くならないほくろ除去・跡が残らない」、「ひと塗りで安全かつ効果的にホクロやイボを除去できる」といった説明や、使用前後としてほくろなどがなくなっている写真、配合されているとされる植物エキスの原材料の写真など、安全にほくろなどが取れると受け取れる表示が見られた。しかし、「点痣膏」が強アルカリ性で、取り扱いには注意を要することなど、危険性に関する記載は見られなかった。
 また同サイトは全て日本語で記載されているが、事業者の連絡先として中国と思われる住所が記載されていることから、個人輸入に該当するものと考えられた。商品の配送先は日本国内に限られており、日本国内のみに向けて販売されている専用サイトであると考えられたとしている。

 同センターでは、「点痣膏」の使用中止を呼び掛けると同時に、SNS上の広告や通販サイトの内容をしっかり確認して、少しでも不安や不明な点がある場合は、購入や使用を控えるよう注意喚起した。

【藤田 勇一】

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