沢井製薬、テストマーケ終える 機能性表示食品、本格展開に向け「検討中」
ジェネリック医薬品製造販売大手の沢井製薬㈱(大阪市淀川区)が昨年8月から進めていた機能性表示食品のテストマーケティング(テスト販売)が、同11月に終了した。現在、テストマーケの結果を踏まえて事業性を評価しつつ、本格展開に向けた検討を進めている。同社が13日までに明らかにした。
同社は現在、機能性表示食品のサプリメントを3製品、消費者庁に届け出ている。インターネットを通じたテストマーケティングを行ったのは、バナバ葉由来コロソリン酸やエラグ酸など3つの機能性関与成分を配合した『トリプル生活習慣』の1製品。テストマーケ期間中、広告宣伝も行った。
同社を傘下に抱えるサワイグループホールディングスは、21年5月に公表した中期経営計画『START2024』の中で、「新たな成長分野を開拓」するとして、健康食品事業に新規参入する方針を掲げた。ロコモ・フレイル対策、認知症、生活習慣病予防などを通じた健康寿命の延伸をサポートする健康食品事業への参入を検討する方向性を打ち出し、22年1月までに機能性表示食品3製品を消費者庁へ届け出ることになった。
トリプル生活習慣の他に届け出ているのは、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンやカツオ由来エラスチンペプチドなどを関与成分にした『歩行維持力』、ルテイン・ゼアキサンチンを配合した『くっきり力』。今後、トリプル生活習慣の販売を本格化していくのだとすれば、同2製品もラインアップに加えて顧客開拓を進めていく可能性もある。
健康食品事業とともに新規参入する方針を中期経営計画で掲げたデジタル・医療機器事業に関しては、第一弾として21年10月にリリースしたパーソナルヘルスレコード(PHR)管理アプリ『SaluDi(サルディ)』が現在までに、兵庫県養父市が進める「デジタルヘルシーエイジング事業」に採用された。今年4月から運用が始まる予定。
【石川 太郎】
(冒頭の画像:トリプル生活習慣を販売するウェブサイト〝Sawaiすこやか応援団〟のトップ画面をキャプチャ。テストマーケティングは終えたがサイトは稼働中)