江崎グリコ、短鎖脂肪酸に新知見 GCL2505株とイヌリンによる「基礎代謝量の向上効果」を確認
江崎グリコ㈱(大阪市西淀川区、江崎悦朗社長)はこのほど、短鎖脂肪酸を多く生み出すビフィズス菌「Bifidobacterium animalis subsp. lactis GCL2505」(以下、GCL2505株)とイヌリンによる 「基礎代謝量」の向上効果を確認したと発表した。同研究成果は、7 月20日に国際科学雑誌「Nutrients」に掲載された。
BMIが高め(25以上30未満)の健常な成人男女40人を対象にしたヒト試験を行った。GCL2505株とイヌリンを4週間摂取した群は、プラセボ群と比較して腸内のビフィズス菌が増え、安静時エネルギー消費量が増加。この結果は、GCL2505株とイヌリンの摂取によって腸内のビフィズス菌数が増え、短鎖脂肪酸が産生されたことによるものだと考えられるとしている。また、安静時エネルギー消費量の向上は、2023年に研究発表している「GCL2505株とイヌリンの摂取による内臓脂肪・体脂肪の低減」のメカニズムの一部であることが示唆された。
同社では、今回の結果から、GCL2505株とイヌリンを継続的に摂取することで、日常生活の中で消費するエネルギー量が向上し、内臓脂肪の蓄積からなる肥満や、それによって引き起こされる代謝性疾患を予防できる可能性が示唆されたとしている。
同社は「タンサ脂肪酸プロジェクト」として短鎖脂肪酸の研究と啓発活動を積極的に進めており、今後もGCL2505株と短鎖脂肪酸の可能性を探るという。
関連記事:タンサ脂肪酸プロジェクトを推進 江崎グリコ、GCL2505株とイヌリンによる「内臓脂肪、体脂肪の低減」効果を確認