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機能性表示食品 前後差による「群間差」は無効~ASCON科学者委員会

<届出全体の12%が該当>

 機能性表示食品の届出資料を民間の立場で評価する(一社)消費者市民社会をつくる会のASCON科学者委員会は25日、消費者庁ホームページで公表済みの届出のなかに、機能性の根拠とする臨床試験データに疑義があるものが多数含まれていると発表した。疑義について、消費者庁と意見交換を行ったという。

 機能性表示食品の機能性の評価は、特定保健用食品(トクホ)で求められる二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験の結果を用いることが原則とされている。ASCON科学者委員会では、届出全体の12%で、試験開始から一定期間が経過した時点の試験群の変化量(前後差)とプラセボ群の変化量(同)を比較して「群間差あり」と根拠づけていると指摘。この手法は「無効ではないか」と疑問を投げかけている。

 ASCON科学者委員会では、試験開始時から一定期間の経過後に、プラセボ群と試験群の間で有意差が認められれば、「有効と判断」すると説明。届出全体の83%がこれに該当するとしている。

 消費者庁との意見交換の結果、(1)トクホ審査で採用されている群間差がないのにもかかわらず、プラセボ群の前後差と試験群の前後差を比較して「群間差あり」とする論文を根拠とするのは大きな問題、(2)届出ガイドラインでこれに関する明確な説明が行われていないため、直ちに不適合と見なすことはしない、(3)最終判断については関係者の議論を見守る――との見解を示した。

 また、ASCON科学者委員会が届出資料を評価する際の独自基準に、今回のポイントを追加し、これまでの評価を見直す方針と説明している。

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