東洋新薬、都内にラボ開設
商品開発・試作を顧客と共に 処方開発スタッフが常駐
㈱東洋新薬(本部:佐賀県鳥栖市、服部利光社長)は14日、本部と同等の能力を持つ商品開発専用のラボを都内に開設したと発表した。
テニスコート約1.5面分に相当する約287平方㍍の面積をもつラボ。健康食品、化粧品の両方について、各種試作機器や検査・評価機器を導入した。原材料については2,000種類以上を用意。
商品・処方開発専門スタッフが常駐する。顧客とともに試作を進めることで、商品開発のスピードを高める狙いだ。試作品の評価、エビデンスの取得、商品開発の様子の撮影など、販売促進のためにも活用してもらう。
新たなラボは、同社の東京支店(渋谷区東1丁目)内に開設した。名称は『クイックラボ渋谷(QLS)』。昨夏、現住所に同支店を移転したのに合わせ、開設準備を進めていた。
QLS開設の狙いについて、同社の髙垣欣也副社長は先月、ウェルネスニュースグループの取材に、「東京支店を移転した目的は、コロナ禍で在宅勤務体制に移行したことが1つ。今後も含めて広いオフィスは不要だということ。もう1つは、我われの製造拠点が首都圏から遠く離れているというディスアドバンテージの解消」、「お客様が商品を発売するまでのスピード感を大きく高められるはずで、我われにとっても強力な武器になる」と答えていた。
QLSでは、健康食品について、錠剤、顆粒、ハードカプセルの試作に対応する。ラボ用の打錠機、造粒機のほかハードカプセル試作機を導入した。また、崩壊性試験機、摩損度試験機、カサ比重測定器、錠剤硬度計、水分量測定器なども取り揃え、その場で製品評価を行えるようにした。
化粧品については、ローション、クリーム、ジェルから入浴剤やシャンプーなどまで試作に対応する。評価用には、皮膚粘弾性測定装置、皮膚角層水分量測定装置、色彩色差計、皮膚画像解析装置などを取り揃えてある。
同社ではQLSについて、「消費者へ新たな価値を提供し、売れる商品をお客様とともに創り出す場所。商品開発だけではなく、商品の評価やエビデンスを取得しただくことができ、東洋新薬の経験や知識をフルにご活用いただける」としている。
冒頭の画像:クイックラボ渋谷のラボスペース
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