東洋新薬、フラバンジェノールの育毛作用に関する新規知見を発表
㈱東洋新薬(福岡市博多区、服部利光社長)は22日、フラバンジェノールによる育毛作用の新たな知見について、日本農芸化学会2021年度大会で発表した。同研究は、九州大学大学院農学研究院、片倉喜範教授と共同で行われている。
同社は、2019年3月に九州大学と組織対応型連携協定を締結し、健康食品、化粧品の商品開発プロセスにおける要素・技術に関する共同研究を進めている。今回の発表がその成果の第1弾となる。
これまで同社は、フラバンジェノールが抗酸化作用などのさまざまな生理活性を示すことから、育毛作用を有すると考え研究を進めてきた。また、同社と同教授は、薄毛対策への新たなアプローチとして、表皮のテメラーゼの活性化による育毛作用を示す素材を探索する研究において、フラバンジェノールにこの作用があることを見出し、18年9月に日本食品科学工業会第65回大会で発表している。今回は、新たにフラバンジェノールの血流改善による育毛作用について、細胞試験で確認した。さらに、フラバンジェノールが生体において育毛作用を示すことを動物試験で確認し発表した。
フラバンジェノールは、フランス南西部ランド地方を主体に植林された海岸松の樹皮から抽出される、同社の独自素材。オリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)を主成分としたポリフェノールを豊富に含み、機能性表示食品素材として「悪玉(LDL)コレステロールを下げる機能」について多数の届出実績がある。また、昨年、「血管の柔軟性維持に役立つ」旨の機能性表示食品の届出が公表されている。