通信販売サイトで痩身効果を標ぼうして下着やクリームを販売するに当たり、不当な表示を行っていたとして東京都は25日、㈱インフィックス（福岡市博多区、熊谷実社長）とアンドシーム㈱（大阪市淀川区、横山浩徳社長）の2社に対し、景品表示法に基づく措置命令を行った。

　イ社は、「Pureseek（ピュアシーク）」、「Qoo10」に開設した販売サイト「ピュアシーク」において、補正ベルト『スクリミットシェイプ』、ショーツ『フライビシット』など6商品を販売する際、「ベルトを巻くだけ　体質強制変換！！　無色透明の『痩身汗』が出たら痩せる合図です　その威力はたった10分でウエスト-5センチメートル！」、「１日で骨盤矯正ヨガ24回分の効果！」、「１日着用しているだけで骨盤矯正ヨガ24回分の骨盤整体補正効果を得られるように開発されました。」、「痩せたい・・・でも運動も食事制限もしたくない！！」、「その悩み・・・フライビシットが解決！！」などと表示し、着用するだけでたやすく痩身効果が得られるかのような表示を行っていた。

　ア社は、「angelico」、「baby beaute」、「Qoo10」に開設した「BIJIN-STORE」、「ヤマダモール」に開設した「Rihgeous」などの販売サイトにおいて、「胸の体積が30倍UPする効果が立証されています」、「約2カ月間、アディフィリン配合のクリームを毎日2回の添付による臨床試験結果」などと虚偽巨大な豊胸効果をうたって『レスタリアージュ　グラミーバストクリーム』と称するクリームを、「長年あこがれ続けたマシュマロバストを手に入れる！！　着けて寝ているだけなのに･･･　着けてる時間すべて育乳タイム！！　年齢はまったく関係ありません　誰でもできる 誰でも成功する　あなたの貧乳は　年齢のせいでも　遺伝のせいでも　体質のせいでも　ありません！！　すべては「体温」のせいなのです。速攻育乳システムで理想のスタイルに！！」などと表示して、ブラジャー『レスタリアージュ　ボリュームアップブラ』などの下着4商品を販売していた。

インフィックスは資料を提出せず

　東京都が表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、イ社は期間内に資料の提出をせず、ア社は書面を提出したものの「当時の資料がなく確認できませんでした」という説明にとどまり、表示の裏付けとなる合理的な根拠とは認められなかった。

　両社は今後、これらの表示が景表法に違反していたことを社告などを通じて一般消費者に周知徹底し、社内で再発防止策を講じなければならない。

　東京都はホームページ上で消費者に対し、表示内容をうのみにせず、よく確認した上で商品やサービスを選択すること。また、豊胸効果などの特定の効果を標ぼうする表示には、合理的根拠を欠くものがあると注意喚起している。

　一方、事業者に対し、商品やサービスの効果、性能の著しい優良性を示す場合には「客観的に実証された内容のものであること」、「表示された効果、性能と提出資料によって実証された内容が適切に対応していること」を証明するための合理的根拠が必要であると指摘している。

東京都ホームページ