東京アライドコーヒーロースターズ、『水出しコーヒー』を介護系問屋ルートで展開
コーヒーの焙煎を行う東京アライドコーヒーロースターズ(株)(東京都大田区)は、介護施設向けに開発した『水出しコーヒー』を介護系問屋を通して展開する。
同社が開発した『水出しコーヒー』は、味のクオリティーを守りつつ、施設で取り扱いの負担軽減を念頭に置いて開発された。手間を省くことを追及した結果、水300mlに1パックを入れて、冷蔵庫で4~6時間置くだけの水出し方法を選択した。商品設計には同社のコーヒー鑑定士が関与し、豆の選定からブレンド比率、焙煎や粒度まで監修。水出しでもコーヒーならではのコクと酸味が楽しめる味わいに仕上げた。水の量とパック数を増やすことで人数調整が可能。夏は水出しで、冬はお湯でも抽出できる。
同社の調査によると、介護施設ではインスタントコーヒーなどが出されることが多いが、最近の入居者はインスタントコーヒーでは満足できない人が多いという。しかし、1杯ずつ入れるレギュラーコーヒーでは手間がかかり、マシーンは初期投資の面から見送られる傾向にある。
その一方で、インスタントコーヒーや香料で調節したコーヒーよりも、コンビニのコーヒーのように、コーヒー本来の味を生かした製品のニーズが高まっているという。同社の担当者は、「今後はカフェインレスやオーガニックコーヒーなどにも挑戦していきたい」と話している。