朝日印刷、売上対前年同期比7.4%増 化粧品市場向け製品がコロナ前の水準に回復傾向
朝日印刷㈱(富山県富山市、朝日重紀社長)はこのほど、2023年3月期第1四半期決算短信(22年4月1日~6月30日)を発表した。売上高は対前年同期比7.4%増の101億1,900万円、営業利益は同7.5%増の5億7,500万円だった。
同社グループの国内の活動は、新型感染症対策本部を中心に、営業部門ではコロナ禍での顧客の対応を模索しつつ活動を行い、生産部門では従業員の安全・健康に必要な対策を実施した上で、医薬品製造の一部に携わる企業として顧客への安定供給に努めた。また、海外拠点であるマレーシアにおいては、社会経済活動が緩和されてきており、国内外とも厳重な感染予防策を実施した上で事業活動を行った。
印刷包材事業の落ち込みがあったが、期ズレとなっていた包装システム販売事業の売上も順調に推移した。利益面は、人件費の増加や諸資材値上げによる費用増加もあったが、包装システム販売事業の増収に加え、内製化推進による製造経費見直しの結果、増収増益となった。
同社グループの主要事業である印刷包材事業は、市場での企業間競争が一段と厳しさを増しているが、同社グループでは市場ニーズに即した付加価値の高い製品提供に努め、顧客・地域に密着した提案型営業活動を展開すると同時に、高水準の品質保証体制を追求し、顧客への安定した製品の供給に努めた。
売上高は、医薬品市場における医療用向け製品は、添付文書の同梱廃止の動きが徐々に出始めたことにより、前年同期を下回った。OTC向け製品は、新型コロナウイルス感染症対策としての外出自粛、マスク装着、手洗い、消毒などの予防徹底などの行動変容により、前年同期を下回った。化粧品市場向け製品は、化粧品メーカーの越境ECの対応拡充、新ブランド高級基礎化粧品の投入や国内生産の回帰もあり、コロナ前の売上水準へ回復傾向にあるが、前年同期を下回った。
その結果、印刷包材事業の売上は、同2.9%減の88億2,500万円。利益は、同1.5%減の21億3,200万円だった。