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景表法・健増法・薬機法の再認識を 健康食品産業協議会、消費者庁&厚労省の担当官招き講演会

 (一社)健康食品産業協議会(橋本正史会長)は23日、TKP市ヶ谷カンファレンスセンター(東京都新宿区)で、消費者庁と厚生労働省の担当官を講師に迎えた講演会を開催した。Zoomによるオンライン配信とのハイブリッドで開催され、合わせて約150人が参加した。

 冒頭、橋本会長は「健康食品業界において、最近、大きな事案が発生した。こうした事案が常に発生しうるということを念頭に、健康食品業界にとって重要な景品表示法、健康増進法、薬機法について、改めて考える機会になればと思う」と挨拶した。

 消費者庁表示対策課上席景品・表示調査官の小田典靖氏が、「健康食品の景品表示法及び健康増進法上の留意事項」と題して講演。小田氏は、「インターネット通販の拡充で、消費者が商品やサービスを選択する際、その表示内容が主な判断材料となっている。消費者が正しく商品を選択し、本来の目的にあった使い方ができるように、景品表示法、健康増進法の目的を改めて認識してもらいたい」と今回の講演の趣旨を説明した。

 景品表示法、健康増進法の規制の対象となるのは、表示をした事業者であり、表示をした事業者とは、自ら、あるいは他の者と共同して積極的に表示の内容を決定した事業者だけでなく、他の者の表示内容に関する説明に基づきその内容を定めた事業者、他の事業者にその決定を委ねた事業者も含まれると説明。「健康食品において、原材料メーカーや広告代理店の提案に基づき表示を行った販売事業者などもその対象となる」と話した。

 また消費者庁としては、現在、「No.1表示」について注目しているとして、小田氏は「本当にNo.1なのであれば問題ないが、果たしてそうなのかと疑わしいものがあふれている。表示を行う販売事業者にも問題はあるが、そうした情報を提供する事業者やホームページ制作事業者にも問題があると認識している。景品表示法はあくまでも事後チェックの規制のため、表示された以降でしか対応できないが、不当な表示がされないような仕組みづくりなども(消費者庁として)考える必要がある」と話した。

 厚生労働省監視指導・麻薬対策課、危害情報管理専門官の治田義太郎氏は、「健康食品と薬機法上の留意事項」と題して講演。治田氏は冒頭、「人または動物の疾病の診断、治療または予防に使用されることが目的とされているもの、人または動物の身体の構造または機能に影響を及ぼすことが目的とされているもの」とした薬機法上の「医薬品の定義」を改めて説明。「具体的にその中身や成分が何であるかも関係あるが、結局のところ、それが病気の治療や予防を目的としていると思われるものは医薬品。あくまでもその目的が何なのかを見ている」と話した。
 また治田氏は、目的以外に、何が入っているかも医薬品であるかどうかの判断材料だとして「それが日本国内で昔から食品として使われているものであれば食品、医薬品としてしか使われていないものは医薬品、どちらとしても使われているものであれば、食品と判断することもできる。日本国内での経験が優先だが、グローバル化が進み海外からもさまざまなものが入ってくるようになった。日本で食経験がなくても海外で食品として流通していれば食品とする考え方を取っている」と説明した。
 商品の表示や説明について、「説明とは、容器包装だけでなくチラシ・パンフレット、インターネット上での表示、店頭での説明内容など、商品に関連する全ての情報が該当する。はっきりとした医薬品的な表現で書いていなくても、それをほのめかしたような表現や、商品陳列の仕方による暗示など、商品単体だけではなく、全体を見ての判断も行っている」と話した。
 最後に治田氏は、「広告における表現方法などで迷った際は、都道府県の薬務課に相談してほしい」と話した。

【藤田 勇一】

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