明治と東京医科大、カカオポリフェノールに閉経後女性の血圧低下作用
(株)明治(東京都中央区、松田克也社長)は9日、「健康効果研究成果発表会」を都内で開き、東京医科大学との共同研究により、閉経後の女性の場合、カカオポリフェノールを摂取することで血圧とLDL(悪玉)コレステロールが低下する可能性が示唆されたと発表した。
試験は45~69歳までの日本人22人(男性13人、女性9人)を対象に実施。被験者はHbA1cが5.8%以上6.5%未満で、BMIが18.5以上27.5未満を条件とした。被験者には、カカオ含有量72%の高カカオチョコレート25gと同等の成分を含むカカオポリフェノール抽出物のタブレットを4週間にわたって、毎日6錠を摂取させた。摂取前後の血圧、脂質、糖の各指標を測定した。
試験の結果、被験者全体では有意差は見られなかった。このため、閉経後の女性(9人)に絞って層別解析を実施した。その結果、血圧とLDLコレステロールについては、摂取開始前と比べて有意に低下したことを確認したという。一方、インスリン濃度とHOMA-IR(インスリン抵抗性の指標)の低下については、有意差は出なかった。
(写真:9日開催された研究成果発表会)