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明治、「α-ラクトアルブミン」に新知見 
月経中の身体的な不快感を緩和する機能があることを確認

 ㈱明治(東京都中央区、松田克也社長)は13日、乳タンパク質の一種である「α-ラクトアルブミン(α-LA)」を継続摂取したとき、月経中の身体的な不快感が緩和されることを確認したと発表した。

 同社はこれまでに、牛乳中に含まれるタンパク質の一種である「α-LA」に、炎症や痛みの抑制などのさまざまな生理活性があることを確認している。今回、臨床試験で、月経前や月経中に生じる心身のさまざまな不快感の程度を評価した。同研究成果は、Japanese Pharmacology & Therapeutics(薬理と治療)に掲載された。

 試験では、25歳以上40歳未満の健常成人女性60人を被験者とした。60人を2つのグループ(30人ずつ)に分け、1つのグループには「α-LA」 180mg/粒を含有するカプセルを、1日当たり5粒(α-LAとして900mg)、各被験者の月経周期として1周期分(約1カ月)摂取してもらい、他方のグループには「α-LA」を含まないカプセル(プラセボ)を同様に摂取してもらった。

 摂取期間中は、心身の変化や医薬品の服用状況などを、電子日誌アプリ上の生活日誌で回答してもらった。月経が来た初日には、3日前から月経前日までに自覚した月経に伴う心身のさまざまな不快感を思い出し、電子日誌アプリ上の、月経に伴う心身の不快感の評価に関する調査票で回答(代表的な不快感35項目に関して4段階で判定)し、月経4日目には、月経初日から月経3日目までの状況を同様に回答してもらった。その後、月経周期1周期分の休止期間を経た後、「α-LA」を摂取したグループはプラセボを、プラセボを摂取したグループは「α-LA」を摂取してもらい、同様の評価を実施した。

 被験者60人中55人が有効性解析対象者となり、その結果、月経中の身体的不快感に関する合計スコアにおいて、「α-LA」の摂取によって有意な緩和効果を認めた。項目別では、月経中の倦怠感、疲れと筋肉のコリ、月経前の倦怠感、疲れにおいて有意な緩和効果が認められた。このような効果には、主として炎症や痛みの抑制など、さまざまな生理活性がある「α-LA」の鎮痛作用が寄与していると考えられるとしている。

 同社は、今後も健康に関連する課題と向き合った研究を続け、さまざまな人が活躍する社会づくりに貢献し、人々が笑顔で健康な毎日を過ごせる未来の実現を目指すとしている。

発表内容:Relieving Effects of Bovine Milk-derived Alpha-lactalbumin on Menstruation-related Symptoms in Healthy Women Volunteers: A Randomized, Double-blind, Placebo-controlled Crossover Study

(Jpn Pharmacol Ther vol.48 no.8 2020)

(日本語訳)健康な女性における牛乳由来成分α-ラクトアルブミンの月経に伴う心身の変化に対する緩和効果:無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験

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