日清食品HD、売上9.5%増 機能性表示食品『ピルクル ミラクルケア』は引き続き好調
日清食品ホールディングス㈱(東京都新宿区、大阪市淀川区、安藤宏基社長)はこのほど、2024年3月期第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)決算短信を発表した。売上高は前年同期比9.5%増の5,489億2,200万円、営業利益は同40.8%増の728億100万円だった。
同社グループは、2030年に向けた「中長期成長戦略2030」に基づき、ビジョンの実現と持続的成長に向け、成長戦略テーマである①既存事業のキャッシュ創出力強化、②EARTH FOOD CHALLENGE 2030、③新規事業の推進に取り組んでいる。
飲料事業の乳酸菌飲料「ピルクル400」シリーズ、「睡眠の質を改善し、疲労感を軽減する」機能を訴求した機能性表示食品『ピルクル ミラクルケア』が引き続き好調に推移。そのほか、「十勝のむヨーグルト」シリーズも秋のリニューアルで大きく伸長した。また価格改定効果もあり、前年同期比で増収増益となった。これらの結果、同事業を含むセグメントの売上は、同10.9%増の715億4,200万円、営業利益は、同130.2%増の73億1,000万円となった。
海外は、米州地域全体では引き続き新たな需要創造に向けた付加価値商品の提案強化や導入推進に加えて、価格改定も寄与し増収増益となった。中国地域においては、中国大陸でリオープン後の景気回復が遅れ、将来に対する不透明感が増し消費マインドが低調。一方、香港は中国大陸からのインバウンド旅行客が増加となったが、香港市民によるアウトバウンド旅行の増加や消費行動の変化により、即席めんの消費は伸び悩んでいる。売上は、カップ麺の販売数量は前年よりも若干増加したが、前年度の中国大陸のコロナ感染拡大による特需の剥落や、家庭内喫食の減少により袋めんの販売数量が伸び悩み、為替影響があったが前年同期比では減収となった。利益は、昨年度計上した一過性の政府補助金が今年度なくなり、前年同期比で減益となった。