日清オイリオ、売上45.2%増 主力の油脂事業が好業績をけん引
日清オイリオグループ㈱ (東京都中央区、久野貴久社長) はこのほど、2023年3月期第1四半期(2022年4月1日~2022年6月30日)の決算短信を発表した(連結)。売上高は前年同期比45.2%増の1,382億2,400万円、営業利益は同50%増の49億6,700万円だった。
同社グループは「もっとお客さまの近くで、多様な価値を創造し続ける企業グループに変革する」という基本方針のもと、中期経営計画「Value Up+」(2021年度-2024年度)に取り組んでいる。
6つの重点領域で設定したCSV目標を成長ドライバーとして成長路線を加速させると同時に、“植物のチカラ®”を価値創造の原点に、社会との多様な共有価値の創造を通じた持続的な成長を目指している。
主力の油脂事業は、コロナ禍からの世界経済の回復やロシアのウクライナ侵攻による原材料の供給懸念に加え、急速な為替の円安進行などを背景として原材料価格が一段と高騰する中、生産性の向上やコスト削減に最大限努め、適正な販売価格の形成に努めた。また、付加価値型商品の拡販や新たな市場創造、ユーザーの課題解決に注力したことで、売上は同141.5%の846億1,100万円、営業利益は同155.9%の20億4,100万円だった。
加工食品・素材事業は、売上は同117.9%の154億4,100万円、営業利益は同15.1%の6,600万円だった。チョコレートなどの販売数量が伸長し、また販売価格改定の実勢化により売上高は増収となったが、原材料価格の高騰などの影響が大きく、営業利益は減益となった。調味料は、価格改定に伴い需要が減少する中で、主力商品である『日清ドレッシングダイエット』に加え、オイルに特長をもつ『日清アマニ油ドレッシング』や『日清MCTドレッシングソース』の拡販に努めた。
機能素材・食品は、MCT(中鎖脂肪酸)の機能をメディア、加工食品メーカー流通と連動したプロモーション展開(機能性マーケティング)を積極的に進めた。その結果、『日清MCTオイル』などの販売数量が増加した。また原材料価格の上昇に対する適正価格での販売に努めた。