日清、「完全栄養食」の試験提供を実施
患者に “食べる楽しみ” を届ける
日清食品㈱ (東京都新宿区、安藤徳隆社長) は14日、医療法人祐青会 (木村伸悟理事長) において、同社が研究を進めている最新のテクノロジーに基づいた「完全栄養食」の試験提供を実施したと発表した。
同社は、「見た目やおいしさはそのままに、カロリーや塩分、糖質、脂質などがコントロールされ、必要な栄養素を全て満たす食」をコンセプトとして、さまざまな栄養学的見地を参考に、インスタントラーメンなどで培った技術を応用し、独自かつ最先端の食品加工技術を駆使した未来の「完全栄養食」の研究を進めている。「完全栄養食」を普及させることで、”好きなものを、好きなときに、好きなだけ楽しめる世界” の実現を目指している。
祐青会系列の病院に通院する患者を対象にアンケートを実施したところ、「栄養素を気にしている」、「普段の生活で避けがちなメニューがある」と考えている患者が一定数いることが分かった。「完全栄養食」を医療機関で提供することで、患者のQOL (Quality of Life) を高める手伝いができないかと考え、今回の実施に至った。
3月22日~25日までの期間、91人の通院患者に「完全栄養食」を提供した結果、89%が「継続して食べたい」と回答した。また、味についても76%が「おいしい」と感じているほか、「普段、食べられないメニューだからうれしい」、「ほかのメニューも気になる」など、”食の楽しみ” を感じられたことへの高い評価や「完全栄養食」に対する期待の声もあったという。
同社では、今回の試験提供をモデルケースとして、より多くの医療機関と連携を図り、病院の “食” からQOLを改善することで、”食” を通した社会貢献を実現するとしている。