＜ビタミンDサプリが有効という「根拠はない」＞

　新型コロナウイルス感染拡大の状況下で、一般生活者にとって栄養面で必要な取り組みをアドバイスするため、（公社）日本栄養士会はこのほど、中村丁次会長のメッセージを公表した。

　メッセージでは、食事によって新型コロナウイルスに対する免疫システムを特別に増強することはできず、特定の食品やサプリメントによって感染拡大を抑えることはできないと説明。身体の免疫機能を維持するためには、さまざまな食品による栄養バランスの取れた食事が重要と強調している。

　また、ビタミンDサプリメントの摂取により、食事摂取基準で示した目安量（8.5㎍/日）以上を摂取することで、新型コロナウイルスが予防・治療できるという根拠はないと指摘。バランスの取れた食事と十分な日光を浴びれば、ビタミンDサプリメントは不要とアドバイスした。

　一方、病気のために食事療法を行っている人については、個別対応の食事療法が必要となり、医師・管理栄養士に相談しながら、食事の管理を実施することを勧めている。