日本人の約8割がビタミンD不足~ケアネット
医療情報専門サイト「ケアネット」は16日、日本人のビタミンD不足とビタミンDの適正な摂取に関するコラムを掲載した。著者は、国立長寿医療研究センターの木下かほり氏。
同氏によれば、食事摂取基準2020年版でビタミンDの摂取目安量が5.5μg/日から8.5μg/日へと引き上げられた理由として、「ビタミンD不足が骨折のリスクであることを示す国内の報告が蓄積されたことが考慮された結果」という。
また、2005年から07年にかけて日本の地域在住者1,690人を対象にビタミDの不足状態を世代別に評価した大規模コホート研究の結果を紹介。ビタミンD不足は70歳代で78.4%、80歳以上で82.4%。高齢者に限らず30~60代でも80%以上でビタミンD不足が報告されていると警鐘を鳴らしている。
著者は、筋力の低下や歩行速度の低下は、フレイルの症状を示す5つの要素に含まれているとし、筋力や歩行速度の低下を予防するためには、筋肉や骨の健康を保つことが重要。ビタミンDはいずれにも重要な役割を担うと考えられると述べている。
さらに、65歳以上のビタミンDの食事摂取基準に基づき、不足を防止するための食材を紹介。たまご1個に1.8㎍など、摂取目安量を分かりやすくイラスト付きで記載している。
(冒頭のイラストは本文とは関係ありません)