新規関与成分にミツロウアルコール 【機能性表示食品届出更新】パッションフラワー由来成分も
13日にあった機能性表示食品の届出情報公開データベースの更新で、キューバ産ミツロウアルコール(beeswax alcohols)やパッションフラワー由来フラボノイドといった新規の機能性関与成分を含む22件の新規届出が公開された。
プロポリスなどと同様の蜂(ミツバチ)産品であるミツロウ(蜜蝋)は、さまざまな成分で構成されるものだが、公開された届出資料によると、このキューバ産ミツロウアルコールはアルコール成分を主体に成分組成が規格化されているという。
パッションフラワー由来フラボノイド、「活力感」の低下を軽減
この日公開されたのは、届出番号H951からH972までの22件。食品区分別の内訳はサプリメントが10件、それ以外の加工食品が12件で、生鮮食品はなかった。
新規の機能性関与成分となったパッションフラワー由来フラボノイドの届出表示(ヘルスクレーム)を見ると、「仕事や家事などの日常生活で生じる一時的な活力感(元気いっぱい、活力にあふれていたなど)の低下を軽減する機能が報告されています」と、バイタリティに及ぼす働きを訴求する。同様の機能性を訴求する関与成分としては、これまでにGABAやサフラン由来性成分(クロシン、サフラナール)などが届出されており、パッションフラワー由来フラボノイドはそれらに続く関与成分となる。
この届出を行ったのは、健康食品や化粧品の輸出、販売を手掛ける㈱愛粧堂(東京都台東区)で、通算で3製品目の届出。パッションフラワー由来フラボノイドを規格化したパッションフラワー抽出物を開発したオリザ油化㈱(愛知県一宮市)による研究レビューを届け出た。
キューバ産ミツロウアルコール、関節ケアを訴求
同じく新規の機能性関与成分となったキューバ産ミツロウアルコールを届け出たのは、今回が2製品目の届出となる㈱レイデルジャパン(東京都港区)。前の届出(2019年6月)でも「キューバ産」の関与成分(サトウキビ由来ポリコサノール)を届け出ていた。関与成分の名称に産地名を盛り込んだ届出は珍しい。
届け出たヘルスクレームは、「関節の曲げ伸ばしの改善をサポートし、関節の違和感を軽減」する旨。公開された届出資料によると、このキューバ産ミツロウアルコールは、1-テトラコサノール、1-オクタコサノール、1-トリアコンタノール、総ミツロウアルコールなどのアルコール成分で構成されており、それぞれ含有量が規格化されているという。
酢酸菌GK-1、キユーピー以外から届出
13日に公開された新規届出22件の概要は下の一覧のとおり。酢酸菌GK-1を関与成分にしたサプリメントの届出も公開された。GK-1はキユーピー㈱(東京都渋谷区)の機能性表示食品『ディアレ』の関与成分として知られるが、新たな届出を行ったのは㈱エクセレントメディカル(福井県福井市)。キユーピーからの原材料供給を受けるとみられる。
なお、この日の更新でも届出の取り下げに関する情報更新があり、「販売終了」を理由に、日本酪農協同㈱(大阪市浪速区)が乳酸菌飲料とヨーグルトの計2製品の届出を取り下げたという。それぞれ制度施行初期の16年、17年に届け出ていた。
【石川 太郎】
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