新日本製薬、売上4.3%増 連結売上500億円を目指す
新日本製薬㈱(福岡市中央区、後藤孝洋社長)はこのほど、2023年9月期決算(22年10月1日~23年9月30日)を発表した。売上高は前年比4.3%増の376億5,300万円、営業利益は同6.6%増の37億5,400万円、経常利益は同6.7%増の37億2,100万円だった。
同社グループは、中期経営計画「VISION2025」に基づき重点課題に取り組んだ。
通信販売において、化粧品では主力商品である『パーフェクトワンオールインワン美容液ジェルシリーズ』を中心にLTVを重視した広告投資を行い、成長の基盤となる定期顧客づくりを推進した。また、「落とす・満たす・魅せる」の3ステップスキンケアの提案を軸に、コールセンターでクロスセルを推進した結果、複数商品顧客比率、定期顧客の購入単価が継続して上昇し、「PERFECTONE」のブランド売上高が第4四半期から増収に転換した。
20代を中心に若年層の開拓が進む『PERFECTONE FOCUS(パーフェクトワンフォーカス)』では、ECモールのセールイベントに合わせた限定商品の先行発売や人気キャラクターを起用した限定デザインパッケージの発売、インフルエンサーやVTuberとのコラボレーションなど、話題性のあるプロモーションに継続的に取り組んだ結果、EC売上高が大きく伸長。ヘルスケアでは、機能性表示食品『Wの健康青汁』へのデジタル広告投資が奏功し、ECでの新規顧客獲得が大きく伸長したことで売上高が拡大した。
直営店舗販売・卸売販売においては、人流の回復や実店舗への回帰が進み、インバウンド需要が拡大する中、「PERFECTONE」のドラッグストア展開の開始や「PERFECTONE FOCUS」の展開店舗数の拡大、インバウンド需要の獲得に向けた空港免税店への再出店などの取り組みを推進した。
海外販売においては、中国では再成長に向けた取り組みが計画より遅延した一方、台湾の好調により売上高は前年並みで着地した。9月には、台湾の人気番組「女人我最大」のビューティーアワードで、オールインワン泡洗顔である『パーフェクトワンシルキーホイップ』がクレンジングフォーム部門最優秀賞を受賞。また、今後の本格的な米国展開に向けて、7月には米国に子会社を設立した。
今後について同社では、中期経営計画「VISION2025」で掲げる「連結売上高500億円」という経営目標達成のため、「パーフェクトワンブランドを世界のブランドへ」、「ヘルスケア事業を次の柱に」というテーマの下、①デジタルマーケティングを中心としたデータベースマーケティングの強化、②海外展開の加速、③ヘルスケア事業の開発と育成、④新商品、新サービスの開発、⑤コスト構造改革、⑥人財開発、⑦M&A実行体制の強化を推進し、持続的な成長を実現するとしている。