新たな原料原産地表示制度の開始、消費者の認知度「1割」
加工食品の新たな原料原産地表示制度がスタートしたことを知っている消費者は全体の1割程度――消費者庁が5月31日に発表した消費者意向調査の結果から、新制度に関する情報が消費者間に浸透していない様子が浮かび上がった。
調査は、全国の15歳以上の消費者を対象に実施(有効回答数1万1,380件から1万サンプルを抽出)。新たな原料原産地表示制度が2017年9月1日に始まったことを知っていると回答した消費者は10.7%にとどまった。
また、新制度の対象となる加工食品の正解率は12%、産地が表示される原材料の正解率は13%だった。新たに加わった表示方法について聞いたところ、「全く知らない」が61.2%で最も多く、「製造地表示」(29.4%)、「又は表示」(9.9%)、「大括り表示」(5.3%)の順となった。
新制度では、容器包装に入れずに販売される食品と輸入品を除く、全ての加工食品を対象に、原材料の産地表示を義務づけた。表示方法は「国別重量順表示」を原則とし、「製造地表示」「又は表示」「大括り表示」も認めている。2022年3月31日までは、事業者が準備する猶予期間としている。