消費者庁はきょう（2日）午後5時、9月29日に公表した「機能性表示食品の届け出等に関するガイドライン改正案」に対するパブリックコメントについて、寄せられた意見の全てを「e-Gov」に初めて公表した。これは、ウェルネスニュースグループ（WNG）の情報開示請求に応じたもの。当初公開した31件に「その他の御意見」4件を加えたものが公表されている。

　WNGは、同社が事務局を務める健康食品試験法研究会（唐木英明会長）や、機能性表示食品「論文評価」委員会（同）が提出した意見について、消費者庁が公表しなかった点について説明を求めていた。消費者庁はWNGの指摘に対し、「意見募集に直接関係のない意見については公表しない」とコメントしていたが、改正ガイドラインの中にはこれらの他にも、質疑応答集問21をはじめとし、あらかじめ消費者庁が求めていた意見とは異なるとしか考えられない改正も行われており、業界に大きな混乱もたらしている。

　前述した唐木英明会長は10月4日、ウェルネスデイリーニュースに「改正ガイドラインに思うこと」と題して小論を寄稿、またYouTube「ウェルネスデイリーニュース」チャンネルのW放談Vol.6「届出ガイドライン改正へ」には、「提出した意見は誰の目にも明らかに関係がある」と消費者庁の主張に対し一部反論している（動画7分前後から）。

　消費者庁は1日、WNGに対して「e-Gov（パブリック・コメント）に全件公表するので、情報開示請求を取り下げてほしい」と打診。同社は、国民や関係者の知る権利が担保されるのであればという条件で承諾した。

　e-Govに公表後、消費者庁はWNGに対し「全ての意見について本日付けで公表した。ガイドラインの一部改正案に関する意見募集に直接関係がなかった意見については『その他の御意見』」として公表している」と説明している。

【田代　宏】

「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」の一部改正案に関する意見募集の結果の公示について（案件番号：235080071）