撤回28件、撤回理由はさまざま~機能性表示食品届出DB
21日、消費者庁が公表した機能性表示食品の届出撤回情報は28件に上った。これで消費者庁の届出データベースで公表されている撤回件数は全部で473件となった(過去に消費者庁が一覧から抹消した公表データを除く)。
撤回件数が最も多かったのはカゴメ㈱(愛知県名古屋市)の9件。生鮮食品『高GABA(ギャバ)トマト』(届出番号F298)の販売者変更による撤回以外は全て何らかの理由で販売を終了したとしている。
次に多かったのは、日清フーズ㈱(東京都千代田区)と㈱Bella Pelle(福岡市中央区)の4件。日清フーズは全て「製品終売のため」、一方のBella Pelleは全て「販売の予定がないため」としている。
Bella社はGABAを関与成分とした『純正GABA』(G287)、『純正GABA a』(G288)、『純正GABA b』(G387)、『純正GABA c』(G388)が公表されていた。これらは全て同じ機能性表示を有する商品。届出情報もほぼ同じと思われる。これは、パッケージの表示などにおいて、一部を変えることにより消費者庁からの差し戻しの回数を減らすなど、届出公表の確率を上げるためにa、b・・・などの複数の商品に保険をかけて届け出たものと推察できる。このようなケースはほかにも存在する。
届出者にとっては効率的な手法だろうが、チェックする側の手間や閲覧する消費者の誤認の可能性を考えると歓迎できることではない。
グレーシャス㈱は販売会社の変更を理由にサプリメント商品を撤回しているが、その記述は詳しく分かりやすい。前述したカゴメのF298も販売者変更によるものだが、前者の方が消費者に親切である。
【田代 宏】