愛知県、産学官連携で低温用遠赤外線セラミックヒーターを開発
愛知県は22日、あいち産業科学技術総合センターや東京大学などとの連携により、ナノカーボン材料を用いた低温用遠赤外線ヒーターを開発したと発表した。食品を効率的に乾燥できるため、食品の劣化抑制や品質向上が期待されるという。
広い波長域で、高い放射率を持つカーボンナノチューブやグラフェンなどの材料に着目。乾燥効率の低下の原因となるセラミックヒーター表面の汚損を防ぐため、ヒーター表面にシリコーン樹脂をコーティングし、引っかき硬度と撥水性の向上を図った。
開発品は従来のセラミックヒーターと比べ、赤外線の波長域において広い範囲で高い放射率を持つのが特長。ナノカーボン材料の特性により、水が吸収する波長域の放射率が大幅に高くなったため、水分を多く含む食品を素早く加熱できるとしている。