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悪質商法による被害情報の提供を! 市民ネットとうほく、支援ネットワークいしかわへ

 適格消費者団体が、消費者被害の情報提供を相次いで呼び掛けている。情報提供を積極的に呼び掛けているのは、適格消費者団体の(特非)消費者市民ネットとうほく(仙台市青葉区、吉岡和弘理事長)と(特非)消費者支援ネットワークいしかわ(石川県金沢市、橋本明夫理事長)の2団体。

 市民ネットとうほくは、高額な治療器具販売による催眠商法(SF商法)の被害実態の収集を行っている。同団体で個別調査を実施するとし、ホームページで実際の相談事例も紹介している。
 それによれば、近所に家庭用電位治療器の無料体験会場があり、高齢になる相談者の母親が熱心に通い始めたという。同治療器の担当者から、使い始めた人の病気が治り、血圧も下がって通院しなくて済むようになったと説明されたらしい。電位治療器は100万円以上の高額商品だが、「何となく血圧が下がったように思えるし、担当者もいい人だから購入する」(母親)と主張するのに対し、購入に反対したために相談者との関係が悪化したという。

 支援ネットワークいしかわは、霊感商法や悪質商法に関する情報提供を呼び掛けている。寄せられた情報は、同団体の調査・分析・研究、事業者への問い合わせや改善の申し入れ活動などに活用するとしている。

【解 説】
 SF商法とは、「町内の皆さん、お集まりください! 話題の商品を無料でお配りします!」などの魅力的な口実でチラシの投函や口コミを用いて会場に高齢者を集め、2度目3度目で高齢者をすっかり信用させ、その後に高額な商品を売りつけるという詐欺まがいの商法。新聞のチラシなどでもたまに見かける。主催者によっては、一仕事した後に数年姿をくらまし、数年後、再び同じ場所で商売を行ったりする。

 かつては、宣伝講習販売(宣講販)などとも呼ばれ、各地で盛んに行われていた。超高齢化が進んだのと、いわゆる高齢者もネット通販などを利用し始めたために会場販売はすたれる傾向にある。また、特定商取引法、訪問販売法などの規制が厳しくなったのに加え、新型コロナ感染症の拡大によって対面販売はほぼ壊滅した。
 ところがコロナ禍が収まったというので、ここに来て鳴りを潜めていた商法が、小規模とはいえ再び表面化し始めたようである。

 高額な治療器具などの販売をめぐるトラブルは、過去にも山ほどあった。記者が関わった事案としては、ナチュラルグループ本社傘下のアニューショップが販売する電位治療器や健康医学社が販売していたデトックス治療器「バンキー」などだ。両方共に今はこの世から消えたが、その残党が名を変え品を変え、全国で似たような商売を行っているので注意が必要である。彼らの弁舌は超一流で、今も手許に当時の講演の様子を収めたDVDがあるが、何度視聴しても実に巧みな弁舌である。

【田代 宏】

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