年々増加するコンプレックスサービス 美容医療「レーザー脱毛」「豊胸」「脂肪吸引」「包茎手術」
国民生活センター(国セン/山田昭典理事長)はこのほど、医師が行う「レーザー脱毛」、「豊胸」、「脂肪吸引」、「包茎手術」などの美容医療サービスに関する2022年度の相談件数および相談事例を公表した。
これら心身のコンプレックスにつけ込んだサービスに対する相談件数は、19年2,036件、20年2,209件、21年2,764件と年々増加。22年度も6月30日現在で567件と、前年の509件を上回るペースで増加傾向を示している。これらの相談には消費生活センター経由の案件は含まれていない。
同センターに寄せられる相談の中には、問題のある販売方法や広告、皮膚障害や熱傷を伴う危害情報などが寄せられており、以下のとおり、「最近の事例」として相談者の申し出内容がまとめられている。
<美容医療サービスに関する相談>
・鼻の脂肪溶解のために出向いたクリニックで、溶けるメッシュ状の素材を挿入するプチ整形を勧められて施術を受けたが、リスクの説明がなかった。不安なので元に戻したい。
・鼻筋を良くする手術を受けたが、医療用で安全だと言われて挿入した樹脂のリスクを説明されていなかったことが後から分かった。返金してほしい。
・VIOの医療脱毛についてカウンセリングを受けるだけのつもりが、契約してしまった。クーリング・オフしたい。
<美容医療サービスに関する相談のうち、危害に関する相談>
・美容クリニックで涙袋にヒアルロン酸を注入する施術を受けたら、片目の周囲が腫れて痣(あざ)としこりができた。美容クリニックにどのようなことを求められるか。
・顔のハリやトーンアップのために美肌レーザーの手術を受けたらあごをやけどし、赤くなり少し腫れている。クリニックにどのようなことを求められるか。
・美容外科で頬のたるみ解消の施術を受けたときに、右頬に細かい傷がついたので苦情を伝えたが、認めてもらえない。傷を治してほしい。