㈱山田養蜂場（岡山県苫田郡、山田英生社長）は19日、自社ホームページ上の「お知らせ」で、「業務委託先企業の元派遣社員によるお客様情報の不正流出についてのお詫び」とする謝罪文を掲載した。

　それによると、同社がテレマーケティング業務の一部を委託していた㈱NTTマーケティングアクトProCX（大阪市都島区、室林明子社長）から、NTTマーケティングアクトProCX社が再委託先として利用していたシステム運用会社のNTTビジネスソリューションズ㈱（同北区、北山泰三社長）の派遣社員が、2013年7月から23年1月にわたり個人情報を不正に取得して漏洩し、NTTビジネスソリューションズ社に警察の捜査が入ったとの報告を受けたとしている。

　不正に持ち出された可能性がある情報は、山田養蜂場の顧客の氏名、住所、 電話番号、生年月日、性別の5つの情報で、クレジットカードやマイナンバーなどの情報流出は無かったとしている。不正に持ち出された可能性がある期間は16年2月～23年1月で、漏洩件数は約400万件との報告を受けているが、現在、詳細情報を確認中だという。
　また現在、情報漏洩の恐れがある顧客の特定作業を続けており、対象となる顧客が特定でき次第、個別に連絡をするとしている。消費者からの問い合わせ先：㈱山田養蜂場（TEL：0120-17-3333/受付時間午前8時30分～午後5時30分、土日祝除く）

全体で59社・900万件

　一方、㈱NTTマーケティングアクトProCXとNTTビジネスソリューションズ㈱は共に公式サイトで、不正流出のお詫びとその概要を説明している。コールセンタシステムを提供するNTTビジネスソリューションズの運用保守業務従事者（NTTビジネスソリューションズに派遣された元派遣社員）が、システム管理者アカウントを悪用の上、顧客データが保管されているサーバへアクセス。情報を不正に持ち出したとしている。2社の説明によれば、持ち出された情報は全体で、判明しただけでもクライアント数59社・約900万件に上る。

【藤田勇一】