届出GL等を独自に英訳
国内事業者 「海外事業者の制度理解深まれば」
機能性表示食品の届出ガイドライン(GL)と質疑応答集(Q&A)の英語版を国内健康食品事業者が自主的に作成し、事業者向けに有償での提供を始めた。機能性表示食品制度を所管する消費者庁では、制度の概要を伝えるパンフレットに関して英語版を用意しているものの、GLとQ&Aについては現在まで未公表。英語版を独自に取りまとめた事業者は、「消費者庁の同意を得たものでも、監修を受けたものでも全くないが、海外事業者の制度理解に役立つことができれば」と話している。
機能性表示食品のGLとQ&Aの英訳を行ったのは、健康食品の受託製造や原材料販売を手掛ける補完医療製薬㈱(大阪府東大阪市、北条塑麻雄社長)。機能性表示食品をめぐり海外の取引先とやりとりする中で、必要性を感じたことからGLなどの英語版を独自に作成した。「メールや口頭での手短な説明では、制度の中身をなかなか理解してもらえない。ならばいっそのことGLとQ&Aの全部を英訳し、日本の事業者と同じように制度をしっかり理解してもらおうと考えた」と北条社長は話す。
同社が作成したGLとQ&Aの英語版は、それぞれ消費者庁が4月1日付で実施した一部改正に対応したもの。いずれも全体を英訳したという。「事後チェック指針」に関しても英訳しており、これも併せて有償提供する。
いずれも私家版で、内容を保証するものではなく、万が一損害等が生じても同社として責任を負うものでもないが、「日本の機能性表示食品制度の詳細を理解してもらうのに役立つと思っている。必要な事業者に提供していきたい」(北条社長)としている。
販売価格などの詳細は同社まで。連絡先は、Eメール:office@hokaniryo.com、電話:06-6782-1001。
(冒頭の画像:補完医療製薬が独自に作成した届出ガイドライン英語版の一部)