小林製薬㈱（大阪市中央区、小林章浩社長）がBtoB事業で原材料販売を行う独自の紅麹を配合した機能性表示食品が今月、他社から発売される。㈱ZERO PLUS（福岡市博多区、弥富圭一社長）が発売するもので、同社製の紅麹をせんべい生地に練り込んだ機能性おせんべい。ヒト試験で確認された有効性を踏まえ、コレステロール値が高めの健康な中高年に向けた商品となる。

　小林製薬は、固体発酵法による紅麹を独自素材として保有する。製造は国内。2016年から、機能性研究や製品開発、原材料販売の事業化に取り組んでいた。現在、「コメバイオ紅麹」（同社の登録商標）のブランド名で展開しており、ZERO PLUSが今月15日から全国で発売する機能性表示食品のおせんべいは、同ブランドとして初の他社導入事例になるという。

　今後、コメバイオ紅麹を配合した食品を販売するパートナー企業を増やしていきたい考え。小林製薬は今月行った発表で、「今後も自社やさまざまなパートナーさまの製品をつうじて、コメバイオ紅麹のチカラを日々の生活にお役立ていただくことを目指してまいります」とするコメントを出した。

　紅麹は、米などの穀類を紅麹菌で発酵させたもの。同社では、シトリニンを産生しない紅麹の菌株を使用しているという。「コメバイオ紅麹」に含まれる機能性関与成分の名称は、米紅麹ポリケチド。同社が2021年に発売したサプリメント『米麹コレステヘルプ』は、同成分を機能性関与成分とするかたちで初めて届け出された機能性表示食品だった。同商品の販売数量は伸びており、23年の売上高は、発売初年度と比べた約4倍に伸長したという。

　ZERO PLUSが今回発売する機能性表示食品のおせんべいは、同社が昨年立ち上げた「KŪTEMI（くうてみ）」ブランドの主力商品「魔人せんべい」シリーズの第3弾商品になる。届出表示（ヘルスクレーム）は、「米紅麹ポリケチドは、LDL（悪玉）コレステロールが高めの方のLDL（悪玉）コレステロールを下げて、LDL（悪玉）コレステロール値とHDL（善玉）コレステロール値の比率（L/H比）を下げるのに役立つ機能があることが報告されています」

（冒頭の画像：ZERO PLUSが新発売するコメバイオ紅麹を活用した機能性表示食品のおせんべい。小林製薬の報道発表資料から）