1. HOME
  2. その他
  3. 小林製薬の中間期、純利益81%減 紅麹関連製品回収費用などで特損79億円計上

小林製薬の中間期、純利益81%減 紅麹関連製品回収費用などで特損79億円計上

 小林製薬㈱(大阪市中央区、山根聡社長)が8日発表した2024年12月期中間期(24年1~6月)決算は、売上高が前年同期比0.7%減の731億円、純利益は81.7%減の14億円の減収減益になった。

国内事業、既存品売上高48億円減

 国内事業の売上高は、同5.2%減の547億円と減収した。サプリメントを含むヘルスケアの売上高は同3.5%減の298億円。通販は、同28.7%減の27億円と大きく減収した。日用品は1.1%増の214億円だった。

 国内事業の中間期業績は、トータルで30億円の減収になった。訪日客の増加に伴うインバウンド需要の高まりで、前年同期比21億円の増収効果を得たものの、紅麹関連製品の回収や、全ての製品の広告中止などの影響を受け、既存品の売上高が48億円の減収になった。通販も、定期購入の解約増加で11億円減少した。好調だった日用品の売り上げも減速した。

 インバウンドの売上高は50億円となり、コロナ禍以前の水準で推移した。インバウンドで売れた商品のトップ3は、『ナイシトール』、『命の母』、次いで栄養補助食品の順。

 日用品や医薬品などを販売している海外事業の売上高は、為替変動の影響も受けて同16.7%(26億円)増の181億円に増収した。地域別でみると、米国と東南アジアは増収。しかし中国は、国内と同様に広告を停止している影響で同11.7%(6億円)の減収になった。

 純利益の大幅な減少は、紅麹関連製品の回収や健康被害に対する補償などによる特別損失を新たに40億円計上したことによる。24年上期で計79億円の特別損失を計上した。

 5月にいったん取り下げていた24年12月期の通期業績予想も同日、公表した。売上高は前期比2.6%減の1,690億円、純利益は同40.5%減の121億円と予想した。中止している国内の広告について、少なくとも年内は再開しないことを想定している。

 また、上半期に計上した特別損失79億円は年間で織り込んだ。ただ、「現時点で合理的に金額を見積もることが困難」と同社。24年12月期第3四半期以降も特別損失を追加計上する可能性がある。

(冒頭の写真:小林製薬の本社が入るビル)

関連記事:健康被害問題で特損38億円 通期業績予想を取り下げ、「影響の見極め困難」

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ