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小林製薬、売上高2.5%増

 小林製薬㈱(大阪市中央区、小林章浩社長)はこのほど、2021年12月期第3四半期(21年1月1日~9月30日)決算を発表した。
 売上高は対前年同期比2.5%増の1,076億5,800万円、営業利益は同0.5%減の194億2,600万円だった。

 同社では、「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、消費者のニーズを満たす新製品の発売や既存製品の育成、今後の成長事業への投資に努めてきた。

 国内事業は、売上高は同3.0%減の858億8,500万円、セグメント利益は同3.0%減の179億2,000万円だった。 
 口腔内を殺菌するトータルケアハミガキ『ゼローラ』、紅麹を機能性関与成分とした機能性表示食品の『紅麹コレステヘルプ』、スティック芳香剤『Sawaday 香』るStick CITRUS』など、14品の新製品を今春に発売し売上に貢献した。また、新型コロナウイルスの感染予防対策として、除菌・衛生関連用品の需要が昨年から続いており、水ぎわの黒ずみ発生を抑え、掃除が楽になる液体タンククリーナー『液体ブルーレット除菌EX』、痛くない鼻うがい簡単にできる『ハナノア』などが好調に推移した。

 一方、訪日外国人の減少にともない、インバウンド需要は大きく減少。さらに、外出自粛や飲み会の減少、マスク着用による風邪・インフルエンザ罹患者の減少などで、口中清涼剤『ブレスケア』や、冷却つぶ配合の貼るタイプの冷却シート『熱さまシート』などが減収となった。

 国際事業は、売上高は同37.1%増の200億1,700万円、セグメント利益は同114.6%増の6億8,600万円だった。米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート『熱さまシート』、外用消炎鎮痛剤『アンメルツ』などを販売しており、広告や販売促進など積極的に投資することで売上拡大に努めた。新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、経済が元に戻りつつある米国や中国は、幅広い品目で需要が回復し増収となった。東南アジア各国では、新型コロナウイルスのワクチン接種の際の発熱対策として『熱さまシート』の需要が高まった。さらに、昨年10月に実施したM&Aによって、同社連結子会社となった米国のAlva-Amco Pharmacal Companies,LLCが売上に貢献した。

 通販事業は、売上高は同0.7%減の66億3,400万円、セグメント利益は同13.0%増の2億2,200万円だった。栄養補助食品、スキンケア製品などを展開しており、広告やダイレクトメールを中心とした販売促進による新規顧客の開拓と、既存顧客への購入促進に努めた。

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