富士薬品、機能性表示食品市場に参入 複合型医薬品企業として5つの事業を展開
㈱富士薬品(埼玉県さいたま市、高柳昌幸社長)は、「つくる」から「届ける」まで複合型医薬品企業として、配置薬販売、ドラッグストア・調剤薬局、医療用医薬品販売、医薬品研究開発、医薬品製造の5つを柱に事業展開している。このほど、同社第1号の機能性表示食品『クリアモア』(届出番号:G846)を発売した。既存ビジネスとの融合で、消費者の健康寿命延伸に貢献する。
配置薬事業のトップランナー
同社は、1930年2月に、富山市で配置薬販売業として創業した。54年4月に、当時得意先が多かった埼玉県大宮市(現・さいたま市)に本拠を移し法人化。その後販路を広げ、現在では北海道から沖縄まで、全国約280万軒に配置薬を届けている。
86年2月に、富山市に医薬品製造工場を建設し、医薬品製造事業に参入。顧客ニーズに、より早く、より忠実に対応できる製販一貫体制を確立した。また、富山工場・富山第2工場では、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO14001」の認証を取得するなど、環境への取り組みも積極的に行っている。さらに富山第2工場は、2019年に米国食品医薬品局(FDA)の査察を受け入れFDA認証を取得。グローバル対応の医薬品工場として、品質システムの向上を図っている。
ドラッグストア事業で販路を拡大
92年に、ドラッグストア事業を開始した。「ドラッグセイムス」を中心に、富士薬品グループで全国に1,372店の店舗網を構築(22年3月末時点)している。「ドラッグセイムス」では、「PROFESSIONAL 1.セイムスはお客様の健康と美容に貢献することをお約束します」、「CUSTOMER SERVICE 2.セイムスは笑顔と感謝のあるおもてなしをお約束します」、「CONVENIENCE 3.セイムスは便利で快適なお買い物をお約束します」を「お客様への3つの約束」に掲げている。
また、病院と患者との間に立ち「かかりつけ薬局」としての役割を担うことを目指している調剤薬局は、地域に密着した健康づくりを提案することで、地域医療に貢献すると同時に、同社では、薬剤師の育成にも注力する。豊富な自社製品だけでなく、他社製品に関する商品知識を身につけた優秀な薬剤師が、地域の健康づくりに貢献している。
機能性表示食品でさらなる販路拡大を目指す
同社は昨年12月、サプリメントブランド「Laforth(ラフォース)」の「パーソナルシリーズ」で展開する『クリアモア』を、機能性表示食品としてリニューアル発売した。機能性関与成分として「ビルベリー由来アントシアニン」と「イチョウ葉由来フラボノイド配糖体、 イチョウ葉由来テルペンラクトン」を配合。目の疲労感の緩和、光のストレス軽減、脳の血流改善・記憶力精度向上を訴求する。サプリメント「Laforth」は、個人の生活スタイルに合わせて選べるよう、健康の土台となる栄養成分に着目した基礎サプリメントの「ベースシリーズ」と、気になる健康に着目したプラスワンサプリメントの「パーソナルシリーズ」の2シリーズで展開している。同社担当者は、「店舗販売チャネルを持つ強みを生かし、消費者に必要とされる機能性表示食品のラインアップを増やしていく」と話す。
同社は、配置薬販売とドラッグストアという2ウェイの販売チャネルと、それを支える医薬品製造という製販一貫体制のビジネスモデルで、「複合型医薬品企業」として顧客ニーズに即応する。
<COMPANY INFORMATION>
所在地:埼玉県さいたま市大宮区桜木町4-383(本社)
TEL:048-644-3240
URL:https://www.fujiyakuhin.co.jp/
事業内容:配置薬販売事業、ドラッグストア・調剤薬局事業、医療用医薬品販売事業、医薬品研究開発事業、医薬品製造事業
(冒頭の写真:富山工場/同社提供)