マグネシウムによる洗浄効果を標ぼうするなどの不当表示を行ったために昨年4月27日、消費者庁から措置命令を受けた㈱宮本製作所（茨城県古河市）の返金対応について、特定適格消費者団体の（特非）消費者機構日本（COJ、東京都千代田区）がこのほど、「未開封品がなくとも返金対応される場合がある」とのお知らせを発表した。

　COJによると、措置命令を受けた宮本製作所（以下、同社）は対象商品『せんたくマグちゃん』、『ベビーマグちゃん』、『ランドリーマグちゃん』の3商品の返金対応について当初、2021年6月30日までとの期限を設け、未開封の商品で購入店および購入額が確認できる資料があるものに限るとしていた。

　これに対してCOJは、消費者契約法第4条1項「消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し」規定に基づき、未開封品がなくとも契約の取り消しができるものと判断、開封未開封の別なく、購入者から返金の求めがあった場合、購入履歴が確認できるものについては早くとも22年4月26日までは返金に対応するよう要請した。

　同社は要請に対し、「（同社の）ウェブサイトで行った21年6月末日までに返金をする旨の告知は契約の取消事由に該当するか否かを確認することなく、返金の対応をすることを告知したもの。案内とは別に、同年7月1日以降も、返金のお申し出があり、契約の取消事由を満たす消費者には、購入代金の返金の対応をしている」と回答。また、22年4月26日まで対応するとしている。
　ただし、COJが同社のウェブサイトでその旨を告知するなどし、返金対象となる消費者に広く周知してほしいとの求めに対しては、「法令で求められるものではありませんので、行う予定はありません」と答えている。

　ウェルネスニュースグループはこれらの事実関係について、同社に取材を申し入れたが今のところ応じていない。