大麻使用「CBDオイルが入り口だった」(元貴源治)~貴闘力チャンネル
大麻の吸引が原因で日本相撲協会を懲戒解雇された元十両・貴源治関が、相撲界の健全化を目指すYouTube「貴闘力チャンネル」に登場し、大麻吸引に至った理由を赤裸々に告白した。
なぜ大麻を始めたのかという貴闘力の問いに対し、「入り口はCBDオイルだった」とそのきっかけを語った。
知人に教えてもらったというCBDオイルを「筋肉痛だったり、ケガをした部位に塗ったり、寝る前にリキッド状のオイルの匂いを嗅いだりしていた」という。思い詰めて眠れないときなどに、リキッドやアロマのオイルを嗅ぐことで、リラックス効果があったと述べている。
「CBDがいいのなら大麻もいいのではないかと(大麻に)手を出した」という。
話を聞いていた貴闘力は「合法的なところからスタートして、そこから段々エスカレートしていく感じなんだろうね」と述べ、「(日本相撲協会も)15歳で入門してきたら、そういうものは違法ですよと、ちゃんと教育しなければいけないかもしれない」、「そういうことは言われなくても分かるだろうと言うけど、15歳の少年は分からない。体にいいから、違法じゃないから、と言われたら、そういうものかなと思ってやってしまう」と、貴源治関を思いやった。
【解説】
CBD(カンナビジオール)とは、大麻草の種と茎から抽出した成分で、高揚感を得ることのできるTHC成分とは異なる。我が国の大麻取締法第1条では、「大麻とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く」と規定している。
現行法では、大麻草の樹脂を除く成熟した茎と種子以外の部位は取り締まりの対象とされているが、国際的な潮流としては「部位による規制」ではなく「成分による規制」が主流となっており、大麻成分のなかでも有害作用の強いTHCに対して、CBDは幻覚作用などを引き起こす有害性がないために、厚生労働省は今年6月、大麻の医薬品利用に道を開くために、有識者を交えた8回にわたる協議を終え、成分に着目した規制の見直しを行う方向性を取りまとめている。
また、大麻については所持すると罰せられるが、使用については罰則は存在しない。
【谷山 勝利】