「紅ずわいがに」を「ずわいがに」、「ずわいがに」を「紅ずわいがに」と誤った表示で販売していたとして、農林水産省は17日、大手スーパーの西友に対して食品表示法に基づく行政指導を行ったと発表した。
　誤表示を行っていたのは、宮城県・東京都・神奈川県・京都府・大阪府・福岡県内の13店舗で販売されていた409パック。
　この内、少なくとも2020年3月27日～22年1月15日までの間、359パックを傘下10店舗において「ずわいがに」と誤って表示して一般消費者に販売。また、21年5月2日～同11月6日までの間に50パックを傘下5店舗で「紅ずわいがに」と誤って表示していた。

　農水省東北農政局、関東農政局、近畿農政局が21年11月11日から23年2月1日までの間、西友傘下の店舗などに立入検査を行った結果、明らかになった。これらは、食品表示法第 4 条第 1 項の規定に基づき定められた食品表示基準第 18 条第 1 項に違反する行為。

　農水省は、①販売する全ての食品について直ちに表示の点検を行い、不適正な表示の食品については速やかに食品表示基準の規定に従って適正な表示に是正した上で販売すること、②販売していた食品について、食品表示基準に定められた遵守事項が遵守されていなかった主な原因として、消費者に正しい表示を行うという意識および食品表示制度に対する認識の欠如、並びに食品表示制度についての内容確認および管理体制の不備があると考えられることから、これらを含めた原因の究明・分析を徹底すること、③以上の結果を踏まえ、食品表示に関する責任の所在を明確にするとともに、食品表示の相互チェック体制の強化・拡充、その他の再発防止対策を適切に実施し、今後、販売する食品について食品表示基準に違反する不適正な表示を行わないこと、④食品の表示に関する全役員および全従業員に対して食品表示制度についての啓発を行い、その遵守を徹底すること、⑤上記に基づき、これまでに講じた措置について報告書に取りまとめ、23年3月17日までに農林水産大臣宛てに提出すること――を指示している。

　西友はホームページ上で「不適正表示に関するお詫び」を掲載している。