埼玉県は19日、ペットボトル入り甘酒の製造者名を偽って表示していた2社に対し、表示の是正などを指示したと発表した。

　指示を受けたのは、（株）たきじ（埼玉県深谷市、小林宏閣代表）と（株）フレンド（埼玉県深谷市、間優代表）。（株）たきじは『甘酒』『飲みやすい甘酒』（350ml）で、同社が製造者であるにもかかわらず、製造者名を「丸山酒造株式会社」と記載していた。県の調査によると、2017年7月28日～今年2月8日までの期間に、食品表示法に違反する『甘酒』4万3,227本、『飲みやすい甘酒』9万4,788本を販売した。

　（株）フレンドも『甘酒』（350ml）で、製造者が（株）たきじであるにもかかわらず、製造者名を「丸山酒造株式会社」と表示していた。昨年9月10日～今年2月7日の期間、9,276本を販売した（※（株）たきじと（株）フレンドの所在地は同じ）。

　県は2社に対し、販売する全商品について適正表示への是正や再発防止策の構築、全役員・従業員に対する食品表示制度の啓発などを実施するように指示した。対応状況を4月下旬までに報告するように求めている。

　取材で県の担当課は、「（株）たきじは、甘酒商品の製造で必要な機械を丸山酒造（株）から一時借用し、保健所に届け出ずに甘酒を製造していた。その後も、届出を行わずに甘酒を製造し、製造者名を『丸山酒造』と偽って表示していた」（保健医療部食品安全課）と説明している。（株）たきじにコメントを求めたが、「担当者は不在」としている。

（写真：製造者名を「丸山酒造」と表示した甘酒商品）