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国際学術誌「Functional Foods in Health and Disease」に掲載 カネリョウ海藻、めかぶ摂取による「セカンドミール効果」を実証

 海藻の総合メーカー、カネリョウ海藻㈱(熊本県宇土市、高木良樹社長)はこのほど、めかぶ摂取による「セカンドミール効果」の実証が、国際学術誌「Functional Foods in Health and Disease」2025年12号に掲載されたと発表した。

 掲載されたのは、2023年に和洋女子大学(千葉県市川市、金子健彦学長)の多賀昌樹准教授との共同研究による、朝食時に「めかぶ」を摂取することで、朝食後だけでなく昼食後の血糖値上昇も抑制する「セカンドミール効果」の実証。

 これまでの同社と同大学との共同研究において、食事の前に水溶性食物繊維を多く含むめかぶの摂取「めかぶファースト」の実践が、1.食後の血糖値の上昇を抑制する、2.血中のGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)濃度を高め長時間持続することを明らかにしている。

 そこで同研究では、「めかぶのGLP-1分泌促進効果」に着目し、朝食(ファーストミール)時のめかぶの摂取が昼食(セカンドミール)時の食後の血糖値上昇に影響を与えるのか、“セカンドミール効果”を有するのかを検証した。

 20歳から22歳までの健康な女子大学生16人を被験者とし、白飯のみを摂取する群(対照群)とめかぶに白飯を組み合わせた食事を摂取する介入群とに分け、非盲検・ランダム化・2期クロスオーバー試験で実施した。被験者には、各試験の前日の夜11時以降、水または無糖のお茶以外の飲食物を摂取しないよう指示。各試験日当日、参加者は午前9時に2種類の試験朝食のいずれかを摂取。めかぶを摂取するグループでは、最初にめかぶ40 gを摂取し、その5分後に白飯150 gを摂取した。昼食は4時間後の午後1時に提供し、朝食条件に関わらず白飯150 gのみだった。全ての食事は10分以内に摂取し、試験期間中はミネラルウォーターのみ摂取可能とした。

 指先の毛細血管から採血を行い、朝食直前(0分)、朝食後45、90、120、180、240分に血糖を測定した。昼食後(240分)には、270、300、360分(昼食後30、60、120分)に追加測定を実施。なお、血糖値に影響がでないよう、被験者は測定期間中、温度管理された室内(約24~26℃)で安静に座り続けた。

 その結果、白飯のみを食べた場合に比べ、めかぶ(40g)と一緒に食べた場合、食後の時間‐血糖値曲線下面積(血糖値AUC)が有意に抑えられた。また、朝食にめかぶを摂取したグループは、白飯のみを食べたグループと比べ、朝食後240および270分(昼食後0および30分)の血糖値上昇および血糖値AUCが有意に低く抑えられた。特に昼食摂取後の血糖値ピーク時において顕著な差が見られたという。

 同研究により、めかぶの摂取がGLP-1の分泌を高め、インスリンの分泌を促すことで、持続的に血糖値の上昇を抑制する可能性が示唆された。セカンドミール効果は、糖尿病の予防あるいは糖尿病病態の改善につながると考えられるとしている。

 今後は、病院との共同研究を視野に、糖尿病患者を対象にした、大規模かつ長期間の介入試験を実施する予定だという。

 同社では、「めかぶ」が持つ健康機能に着目し、日常の食生活に無理なく取り入れられる新たな健康習慣として、食事の最初にめかぶを摂取する「めかぶファースト®」 を推奨している。朝食にめかぶを取り入れるこの習慣は、忙しい現代人でも手軽に実践でき、1日を通じた血糖コントロールに寄与する有効な食事法と考えている。

 同社が取り組む研究と「めかぶファースト®」の推進は、海藻の健康価値を国内外に広く発信し、生活習慣病予防に貢献し得る新たな食習慣の提案をしている。これからも同社は、海藻の持つ可能性を探求し、その機能性を社会へ還元する取り組みを一層推進するとしている。

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