国民健康・栄養調査の結果公表 食塩摂取量は男女とも減少、コレステロール値は増加へ
過去10年間で男性の肥満が有意に増加している。28日に厚生労働省が公表した「令和4年 国民健康・栄養調査」報告で明らかになった。
BMI<18.5㎏/㎡のやせ者の割合は、男性4.3%、女性11.3%で、過去10年間で増減はみられなかった。20歳代女性のやせの割合は19.1%だった。
食塩摂取量の平均値は9.7gだが、男性10.5gに対し女性9gと過去10年間で共に有意に減少している。
収縮期(最高)血圧の平均値は男性 131.4mmHg、女性 125.5mmHg だが、令和元年(2019年)と比較して、男女とも有意な増減はみられない。収縮期(最高)血圧が 140mmHg 以上の者の割合は男性 28.9%、女性 21.1%だが、こちらも同年と比較したところ、男性では有意な増減はみられないのに対して女性では有意に減少している。
血清総コレステロール値が240mg/dL以上の者の割合は男性13.4%、女性24.8%。過去10 年間で見ると、男女とも有意に増加している。血non HDLコレステロール値の平均値は男性142.7 mg/dL、女性145.9mg/dL。過去10年間でみると、男女とも有意に増加していた。
野菜摂取の状況はどうか。
摂取量の平均値は270.3g(男性277.8g、女性263.9g)。この10年間で見ると、男女とも有意に減少している。年齢階級別では、男女共に20歳代で最も少なく、高年齢層で高い。
他方、世帯所得との関係で見ると、600 万円以上の世帯員と比較して、男女ともに200 万円未満の世帯員で有意に少なかった。
令和6年版『厚生労働白書』がフォーカスを当てた「こころの健康」に大きな関りを持つ「睡眠」はどうか。
1カ月間で睡眠による休養が十分に取ることができない人の割合は20.6%で、過去15年間で男女とも有意に増加している。平均睡眠時間が6時間以上7時間未満の割合が最も高く、男性32.7%、女性36.2%。6時間未満の割合は男性37%、女性39.9%。
また、睡眠時間が6時間未満の人の割合は、600 万円以上の世帯員と比較して、男性では200万円未満および200 万円以上400 万円未満の世帯員で有意に高い。睡眠で休養が十分に取れていない人の割合は、600 万円以上の世帯員と比較して、男性では200 万円以上400 万円未満の世帯員で有意に高かった。