厚生労働省は11日、監視指導・麻薬対策課長通知「食薬区分における成分本質（原材料）の取扱いの例示」（食薬区分）の一部改正案を公表し、化学物質の「ビンポセチン」を、専ら医薬品として使用される成分本質リスト（専ら医リスト）に新規収載する案を示した。

　ビンポセチン（Vinpocetine）は、米国では脳機能分野のダイエタリーサプリメントに用いられているが、欧州などでは医薬品として使用している。日本でも、2001年ごろまで医療医薬品として使われていた過去があるほか、現在、いわゆる「スマートドラッグ」として規制しており、医師の処方せんや指示がない限り原則として個人輸入を禁じている。

　一方で、食薬区分においては、専ら医リスト、医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品として判断しない成分本質リスト（非医リスト）のどちらにも収載されていない。そのため、外部から食薬区分の照会があり、専門家のワーキンググループが昨年12月に書面審議を行い、「専ら医」に当たると判断した。

　来月9日まで意見募集を行う。