羽鳥モーニングショーで紅麹サプリ事件 唐木氏がサプリメント法の必要性を主張
きょう1日午前放送の「羽鳥モーニングショー」に東京大学名誉教授の唐木英明氏、日本大学医学部主任教授の阿部雅紀氏が出演し、小林製薬の「紅麹サプリメント」を巡る健康被害についてそれぞれ見解を述べた。
今回、小林製薬の報告が遅れたとして、「極めて遺憾である」、「もう小林だけには任ておくわけにはいかない」などと言って、記者会見で声を荒げてその対応を批判した武見敬三厚生労働大臣に対して、唐木氏は「もちろん小林製薬は悪い。しかし小林製薬だけではなく、死者の増加を把握しなかったことを厚労省が反省すべきであり、厚労省にも大きな責任がある」とたしなめた。
阿部氏は、紅麹サプリによる健康被害に関する特徴として「回復が遅い」と説明。通常は服用を止めれば3カ月以内に回復するところ、8人中7人が今も回復していないという。このことは急性腎疾患から慢性腎臓病に移行している可能性もあるという。
ただし、患者のピークは4月初旬で、中旬以降は「紅麹サプリ」を飲んでいたから診察してほしいという患者はないので、これ以上増えることはないと思うとの感想を述べた。
コメンテーターの玉川徹氏は、「小林製薬という会社が作っているサプリメントは食品なので薬害にならない。薬害であれば国の制度で(被害者に対して)救済の方法がある。(サプリを)飲んでいる方とすれば薬のような感覚で飲んでいるが、食品なので薬のようには守られず、食中毒として扱われる。何か(制度に)穴があるのではないか」と問題視。
これに対して唐木氏は、「玉川さんの指摘は大変重要」とし、同製品が食品であると説明。食品と医薬品の間にサプリメントというもう1つのジャンルを定義する法律がないことが問題だと述べた。
【田代 宏】
(上の写真:番組でサプリメント法(仮)の必要性を説く唐木氏)