京急百貨店・伊勢定に営業禁止処分 うなぎ弁当など1,567食で130人が食中毒、1人死亡か
横浜市はきのう29日、集団食中毒事故を起こした㈱京急百貨店(横浜市港区、金子新司社長)と㈱伊勢定(東京都中央区、富田蓮右衛門社長)に対し、営業禁止処分を行ったと発表した。
発表によれば、上大岡駅前にある京急百貨店の地下1階で営業する日本橋鰻「伊勢定」の店舗で、10歳未満~90歳代の男性64人、女性66人の合計130人が下痢やおう吐などの食中毒症状を発症した。多くの人が軽症だが、経過観察などのため2人が入院中。90歳代の女性1人が死亡した。今のところ、死亡原因との因果関係は不明という。
原因食となったのは、24日~25日にかけて同施設で提供されたウナギ弁当832食とウナギかば焼き735食。発症者の検便の結果、発症者5人から黄色ブドウ球菌が検出されたことから、同菌が病因物質とみられている。
京急百貨店の金子社長と伊勢定の富田社長は同日、謝罪会見を開いた。また、同百貨店は伊勢定と連名で謝罪文をホームページ上に掲載。その中で、販売 した1,761 個のうち 450 個に消費期限誤表示およびアレルゲンの表示漏れがあったことも明らかにしている。
営業禁止処分は営業停止と違い、期限のない重い処分。①違反事実から判断して営業を継続させることが不適当、②危害発生の状態が継続している、③営業停止期間が長期に及ぶ、④過去に同種の違反事実があり再発の可能性が高い――などが適用の条件とされている。
【田代 宏】
(冒頭の写真:NHKが放送した謝罪会見の様子)
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