九大研究グループ、電気エネルギーと水による効率的なアミノ酸合成に成功
九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所の福嶋貴学術研究員と山内美穂教授の研究グループは1日、電気エネルギーと水を使用して、効率的なアミノ酸の合成に成功したと発表した。
研究グループは、エネルギー源に電力、水素源に水を用いて、木質バイオマスから抽出できるα-ケト酸と呼ばれる有機酸と含窒素化合物を選択的に反応させて、7種類のアミノ酸(アラニン・グリシン・アスパラギン酸・グルタミン酸・ロイシン・フェニルアラニン・チロシン)を効率良く合成することを実現。さらに、アミノ酸を連続的に合成するフロー型リアクターの構築にも成功した。
これまで有毒な鉛や水銀などの電極上で実施された例があったが、今回の研究では電極触媒としてより安全なTiO2を用いた。
研究グループは、将来的にアミノ酸の画期的な合成法となる可能性があるとしている。